おはようございます。
どこの地域にもその地域の玄関口となる鉄道の駅が存在するものです。その中でも全国的にも知名度が高かったのがJR東北線のかつて旅客上の起点であった「上野駅」です。この駅名を聞いて懐かしいと思う人も多いことでしょう。特に北関東や東北方面へ向かう多くの列車の始発駅でした。
現在の上野駅は東北縦貫線、通称「上野東京ライン」が2015年に開業したことによって一つの通過駅に過ぎないという人も多いかもしれません。実際に私も常磐線や宇都宮線・高崎線を利用する際はほとんど上野駅をスルーしてしまいます。しかし、その上野駅は現在でもかつての北の玄関口を思い出させるようなところであり、近くに上野恩賜公園もあることで観光客を中心ににぎわっています。
上野駅は大きく分けて高架ホームと地上ホームがありますが、現在主に使用されているのは高架ホームと呼ばれるところで、1番線から12番線までがそれにあたります。10番線から12番線までは上野駅で行き止まりの構図ですが、9番線まではすべてが山手線や上野東京ラインなど東京方面へ線路がつながっています。
一方で地上ホームと呼ばれるのは13番線以降のホームで、これぞまさしく往年の上野駅と呼ばれるような場所になっています。すべてのホームが行き止まり式で、かつてはここから東北方面の夜行列車や特急列車が発着していました。といっても私はカシオペアぐらいしか見たことがないのですが…現在では主に上野始発の高崎線や宇都宮線、ごくわずかな常磐線特急や臨時の上越線特急などが発着するのみで、ほぼ終日地上ホームは改札口付近を除き静まり返ってしまっています…
上野駅は線路が南北に走っているため改札口は主に東側と西側に大きく分けられるのですが、西側が上野公園側、東側が浅草方面の改札となっています。ホームは西側から1番線になっているので地上ホームは東側に当たり、公園口とは反対側です。
上野公園へ行く際は公園口という改札があり、改札を出れば目の前がすぐに公園の入り口となっており、土日を中心に多くの人出です。特にこの近辺には美術館などが多く、また上野公園の奥には上野動物園もあるのでお年寄りから家族連れまで幅広い世代がおり、それだけ楽しめる場所ということでしょう。私も祖母と一緒に美術館に足を運んだことがあります。(絵画の知識ゼロですが…笑)
同じ公園口から左手に向かって坂を下ると京成電鉄の上野駅があり、その奥に「アメ横商店街」が山手線の御徒町駅方面にかけて続きます。かつてのNHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の際はここが一つの舞台となりにぎわいました。現在でも年末を中心に多くの買い物客でにぎわっています。昔ながらの商店街(?)ということもありやすく買い物できるところもあるのが特徴ですかね。少なくとも歩く価値はあると思います。
上野駅はさっき書いたように東側と西側に大きく改札が分かれていますが、もちろんその東西を結ぶ自由通路もあり、線路の上をまたぐ通路と主な道路と一緒に線路の高架下をくぐるルートがあります。東京メトロで来た際は主に下側に出る可能性が高いと思います。割とJRのホームの東京方にメトロの駅があります。
さてメインとなる中央改札です。こちらは途中に紹介した地上ホームと直結する改札で、いかにも始発駅といった感じの趣です。現在でこそすべて自動改札になり、地上ホームからの列車は少なくなってしまいましたが、これこそ上野駅と感じる人も多いのではないでしょうか。名の通り上野駅のメインとなる改札であるため、かなりスペースが広くなっています。おそらくこれはかつて東北からの列車が地上ホームに到着し、そのまま改札を出て誰かと待ち合わせるために設けられたところではないかと思いますが、今でもその機能は十分に果たしており、周辺には待ち合わせまでの時間をつぶせるような喫茶店なんかも多く並んでいます。
駅の機能こそ2015年の上野東京ライン開業で大きく変わってしまいましたが、その構造はいまだにかつての上野駅の名残を残しており一部の東北出身の人はやはりここが原点と思う人もまだ存命ではないでしょうか。そして鉄道ファンや旅好きの人にとってはここが出発点だったと懐かしめる場所でもあるでしょう。現在でも周辺の施設が充実していることから連日多くの人が利用している上野駅を今回は簡単に紹介しました。