こんばんは。
今更ながらダイヤ改正後のネタを取り扱うのもおかしな話かと思い、改正ネタチックではない方向性で書いていきたいと思います。それで今回取り上げるのは東急東横線の菊名駅、横浜線との接続駅でもあり、新横浜がお隣にあるので東横線沿線から新幹線に向かう乗客も多くがこの駅を利用することでしょう。そんな、菊名駅に行ってきました!的な記事ではなく東横線の菊名駅で見られるちょっとした面白いことを話題にしていきます。
それが菊名駅でのホームの使い方です。東横線の菊名駅は待避が可能な、2面4線の駅で下りの横浜方面から3番線、4番線で続いて上り渋谷方面が5番線、6番線という形で数字が割り当てられています。このうち基本的に4番線と6番線が本線となっており、待避する各駅停車などは3番線や5番線で扱いが行われています。というか、いました。過去形です。というのも今現在、上り渋谷方面に関しては本線と待避線が事実上逆転しているのです。
菊名駅のような緩急接続の駅の場合、たいていが速達性のある優等列車が本線に入り、その間に待避線に下級の種別が停車などして待ち合わせを行うというのが一般的で。実際に東急でもほかの自由が丘や田園都市線の鷺沼などはそのような接続方法を行っています。しかし、この菊名では全く逆のことを行っています。「優等列車がなぜか待避線に入り、各駅停車が本線で待避を行う」のです。そしてこれは上り渋谷方面のみで見られる現象であって、下りの横浜方面では通常のように優等列車が本線に入り、各駅停車などは待避線で待ち合わせを行います。
果たしてこれはなぜなのでしょうか…???
それは電車の運転をよりスムーズに行うことにあります。東横線の上りの場合横浜から菊名まで各駅停車が優等列車を待ち合わせることのできる駅はなく、それでも毎時8本の優等と8本の各駅停車がひっきりなしに走っています。そしてこの区間は急行特急含めすべての優等が全駅通過のため、菊名の手前になるとどうしても前を走る各駅停車に詰まってしまいます。これで各駅停車が待避線に入る場合、待避線はポイントを切り替えて、さらに菊名ならではの大きくカーブしていくためにどうしても駅への進入速度がかなり遅くなってしまいます。
そのために後ろの優等列車も詰まりやすくなってしまいます。そこで菊名で扱う番線を入れ替えます。本線である6番線に待避の各駅停車を、本来待避線である5番線に各駅停車を追い抜く優等列車を入れるようにします。こうすることによって各駅停車は5番線に入線していた時よりスピードを落としすぎずに菊名駅に入線できます。そうすることによって後ろの優等列車が詰まりすぎずに菊名駅まで走ることができます。
この手法は今年のダイヤ改正まで主に朝のラッシュ時のみ行われてきました。今年の春までは日中は上の写真のように6番線に優等が入るようになっていました。しかし、今回の改正から日中でも適用されるようになり、最初にあげたY500の写真のようにお昼や夕方以降の優等列車も5番線に入るようになっています。またSトレインの通過も5番線扱いとなっています。
基本的に横浜方面からやって来る列車はこのように取り扱いがなされますが、菊名駅始発の列車は5番線にしか入線できないために、始発列車はすべて5番線扱いとなります。また、当駅で待避を行わない各停は6番線扱いとなります。もちろん下りは先述のように基本的に本線と待避線そのままの通りに使用されていますが、朝夕など入出庫の列車が4番線に長時間停車している場合もあり、その場合は3番線で横浜方面の電車を裁くようになっています。
いかがだったでしょうか。まさに本数の多い東横線でいかにタイムロスをなくすかという中で生まれた方策だと思いますね。このやり方は実は田園都市線の鷺沼駅でも朝のラッシュ時に採用されています。鷺沼は朝のラッシュ時は緩急接続がないのですが、通過駅もあり停車時間なども比較的余裕がある準急及び急行が待避線に入り、停車時間や駅間での加速などの兼ね合いで運転時間にあまり余裕のない各駅停車が本線に入っています。こうすることで多少準急や急行が鷺沼の入線でタイムロスしても通過駅などで回復できるようになり、駅間での回復が難しい各駅停車が鷺沼での入線のタイムロスを少なくしているように工夫されています。何気なく使っている駅でもさりげない工夫がされているのですね。
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