こんばんは。
実に四半世紀ぶりとなる近鉄の通勤用新型車両のデビューして1週間が経ちました。近鉄らしい色合いということもあり、ちょっとずつ馴染んでいるように見えますが、それでもやはりこれまでの近鉄にない設備を有所いた車両ということで物珍しさもまだぬぐえていないような感じがします。ということで、元近鉄沿線民である私もデビュー当日は厳しくとも1週間の内に乗りに行かなくてはという謎の使命感により先週行くことができました。
近鉄の新型車両「8A系」は一般用車両の新型形式としては2002年に南大阪線用の6820系の登場が最後であり、形式単位であれば22年ぶりの新型形式。編成単位で見ると2008年にシリーズ21の9020系と9820系が製造されたのが最後のため編成単位で見ても16年ぶりとなる新造車ということでかなり大きな話題となっています。今回の8A系は現在4両固定編成で導入されており、8000系や8400系の置き換え用として製造されました。
今回はもう多くのYouTuberやブロガーさんがこの形式を取り上げておりますので、あれもこれもではなく乗車に当たって感じたことを簡単にまとめていきたいと思います。まず8A系に乗るにあたってですが、運用開始1週間以内に他の抵抗制御車や既存のVVVF車と併結の上で10連運用もこなすなどさすが近鉄と言わんばかりの運用をこなしています。とはいえ、まだ併結運用よりも単独での運用が多く乗る機会が多いのは京都線や橿原線系統になります。(置き換え予定の8000系自体が単独運用が比較的多めであることも影響してそうです。)今回私が乗車したのも京都線の新田辺からでした。
さて、気になる車内ですが車内の雰囲気は今並行して行われているGTO-VVVFを搭載した主にアルミ車に行われているB更新後の内装に近い雰囲気となっています。(おそらく8A系の登場を見越してこのようになったのかと、、、)現在製造されている8A系はLCカー仕様となっており、土日には半分クロス、半分ロングみたいな仕様でも営業運転ができるらしいです。ちなみに改造LCカーや5800系などで見られるLCロゴはありません。
既出の通りモケットはかなり柔らかいものに交換されており、従来のLCカーより乗り心地は改善してそうです。そして注目度の高いのが「やさしば」と呼ばれ座席です。赤系統でまとめられている中で、1つみどり色の座席が目立っています。ベビーカーやキャリーケースなどのキャスター付きのものでも車輪を固定できるようになっており、8A系の目玉の1つでもあります。
車内の照明はLEDを採用していますが、間接照明のような形になっており、カバーはないものの照明を覆うように下枠があり、天井に反射させるような形で照らしています。従来車の更新車がどのような形だったかをちゃんと見られていないのですが、かなり新しいスタイルかと思います。(言葉では表しずらくすみません、、、)
もう1つ気になったのが運転台直後です。前面展望できる窓が真ん中の扉部分しかなく、かなり閉塞的な空間になってしまっているのが残念ですが、そのことではありません。気になったのは乗務員室とを区切る扉です。1つ前の世代のシリーズ21では運転台向かって右側にあったのがシリーズ21以前の車両と同じく中央に移ったのに加え、スライド式のドアがシリーズ21から継承されたもののかなりスライドしやすい形状になっています。シリーズ21はこのドアを動かすのが重かったため、これはかなり良くなってるように思います。(実際には使ってないのでどうなのかは少し不明ですが。)
乗車時間はたったの30分程度でしたがこれまでの近鉄とは思えない車両で非常に感動しました。乗り心地の面で言うと一番は加速がすごい滑らかになった気がします。シリーズ21含め従来車は少しがくがくした印象がありましたが、8A系は非常になめらかでした。乗った列車が8A系単独だったということもあるかもしれませんが、それでもこれまでの近鉄では考えられなかったので非常に感動でした。
さて、この8A系は現在4編成目までが運用されており、今後半年以内に合計12編成増備される予定なので乗る機会はかなり増えていきそうです。既に実現はしていますが、8A系も従来車同様に運用の縛りなく異種併結を平気でこなしていくので、過渡期らしい光景もたくさん見られるかもしれません。今後の近鉄を担う車両として活躍に期待ですね。