こんばんは。
時代に乗り遅れてこの記事を書いておりますが、今月中旬に近鉄がダイヤ変更の発表を行いました。近鉄のダイヤ変更としては異例のタイミングで、まさにほかの会社がコロナによる需要減少を加味したダイヤにしたことと同じようにするため行われるものとなります。近鉄は例年3月(2014年は9月)にダイヤ変更を行っており、2013年3月以降は2年おきに改正が行われています。そのため前回は2020年3月、そしておそらく次回は2022年3月の予定だったと思われますが、それが昨今のご時世を踏まえたダイヤにするということをかなり前倒しで行うことになる感じです。
今回の改正で注目すべき点はなんといってもこれまで近鉄がかたくなに守ってきた「暗黙のルール」をぶち破ったことです。
それはというと…「毎時1本しか電車が止まらない駅が誕生する!」
近鉄は現行ダイヤまでケーブルカーを除いてすべての駅において必ず毎時2本以上の電車が止まるようにダイヤが組まれています。減便に減便を重ねる路線でも2本という最低ラインは守られてきました。それが今回の改正でその最低ラインが破られることになります。毎時1本のみになる区間は以下の通りです。
・大阪線:伊勢石橋~大三、西青山~青山町
・志摩線:鳥羽~賢島(特急停車駅除く)
以上の2つの路線は主にお昼時間帯で1時間に1本のみの運転となります。どちらも普通電車が1本削減され、大阪線の東青山~青山町においては大阪上本町から五十鈴川まで運転する急行のみとなります。まあ正直大阪線の青山越え区間なんて特急がちゃんと走ってさえいれば普通電車の需要なんてミジンコレベルですから、さっさと毎時1本にしてしまえばいいのにと思っていたんですがね。ちなみに、私の構想としては本数削減によるものではなく、急行などを西青山や伊賀上津を通過させてその2駅は伊勢中川~名張の普通1本でさばくという形で考えていましたので、ちょっと残念な結果で毎時1本になってしまいますが…。
今度のダイヤ変更は7月に行われることになっています。結構本線系統でもバッサリカットということもあるので、今回の変更は注目すべきところが多くなります。ただでさえ沿線人口が減ってきている近鉄ですから、今回のことで収入は大幅減、観光需要も先が見通せない状況なのでさらに減便や運転本数の見直しなどが行われる区間が出てくるかもしれません。少しでも近鉄が立ち直ることを祈るばかりですね。