こんばんは。
このように車両の転属の際、編成を解消しなかったり短縮化したときにただ余剰車両を廃車するだけというのも多々ありますが、いろいろな事情からあっちこっちから集め合わせてというのがあります。
今回の記事では改造組み換えの際に引っ付け八付けして登場した東急の9020系を取り上げ、武蔵野線の「あのM32編成よりも」ゲデモノなのではないかということを書いていきます。
◆2020系に追われた2000系の変遷◆
今月上旬に2138F~2140Fの3編成が立て続けに運用を開始した東急田園都市線の2020系、気づけば既に20編成の大所帯となっています。
それが2016年から2017年にかけて怪しい動きを始めます。1枚目の編成表から2枚目を見比べてみてください。青色に塗りつぶした車両があります。これは車両内の室内灯がLEDに交換された車両です。
この時点で編成すべてでLED化が行われていないことから将来的に短編成化し大井町線への転属説が流れるようになりました。
そして2017年に2003Fが恩田の長津田車両工場に入場し、2018年3月にリニューアル工事を経て出場。この際リニューアルされたのは2003Fの室内灯がLED化されたクハとデハのみでした。リニューアル直後は10両編成で試運転が行われましたが、結局営業運転をせずに再度恩田へ。
2003Fが5両に短縮されているであろう頃に2002Fと2001Fが運用を離脱。そしてその直後に2003Fが変則的な5両編成で恩田を出場し、試運転を重ねた後ついに大井町線で運用を開始しました。
この時点ではまだ2000系の2003Fとして運用についていましたがすぐに離脱。そして2018年の年末から年明け2月にかけて9020系に改番された編成が9021F,9022Fが出場しました。それに続いて9023Fも出場。
ここまでが転属劇に一連の流れなのですが、見てもらうとわかる通りすごい変則的な改造組成変更を行っているのです。2001Fがそのまま9021Fになっているのではないのです。ということで9020系の現状を次にまとめていきますのでその複雑っぷりを楽しんでください笑
◆5両に短編成化された9020系のいま◆
さて2000系がばらされて5両編成になった9020系、現在では屋根上以外既存の9000系と大して見分けがつかなくなっています。
そんな9020系、先に書いたように2000系がただ単に短編成化されたのではなく、バラバラにされて編成を組み替えたうえで5両編成になっています。
その組成変更は上の図の通りです。2000系で先行的に改造された2003Fのデハユニット×3と2002Fのデハユニットの片割れ×3、そして2001F~2003Fのクハを3つ用いて組み替えています。
そして見事に9021Fは両先頭車がかつて2001F、大井町方の単独デハがかつての2002F、そしてデハユニットがかつての2003Fと5両編成ながらにして3編成から引っ付けはっ付けした編成組成となっています。
これぞ今回の主題とした「ゲデモノ編成」なのではないでしょうか?
ただこの9021Fはほかの9020系と大きな見分けるポイントはなく外見上はM32編成ほどゲデモノではないのが惜しいところではあります。
さて現在は転属を終えてそっくりさんの9000系に混じって3編成という少数派ながら足回りはSic素子を用いたVVVFという最近の車両に見劣りしない性能を持ち合わせている9020系、2000系として田園都市線で活躍していた時はサークルKの東急~メトロ線内の限定運用、今では5両編成で各停のみの運用で地味な存在ではありますが、車内などにはかつて大きな人気を誇った2000系らしいところもあるので東急大井町線に乗る際は少し狙ってみてはどうでしょうか?
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