おはようございます。
本日は駅に設置されていて鉄道利用者の大半が無意識的に見ているであろう電車の発車を案内する電光掲示板に注目します。首都圏の鉄道会社はその規模を問わず、多くの駅でLED式もしくはLCD(液晶ディスプレイ)式の発車案内表を設置しています。
我々利用者も自分が乗る電車がどのホームから出るのかや何両で来るのか、一番早く出るのは何時発なのか、ということでほとんど意識せずに駅に着くとみてしまうと思います。
この電光掲示板の発車標も各会社によって仕様が異なり各会社の運行形態や駅の状況などに合わせたものになっています。会社間で比較してみるとも面白いでしょう。しかし、今回取り上げるのはただ会社間を比較するのではありません。
この記事で注目したいのは東急田園都市線と東京メトロ半蔵門線の境界駅となっている渋谷駅です。渋谷の地価は東急田園都市線と東京メトロ半蔵門線、東急東横線と東京メトロ副都心線がそれぞれ直通運転を行っていますが、この境界となっている渋谷駅は全体で基本東急管轄となっています。
境界駅の仕様は基本その駅を管轄する会社のもので統一されます。なので東急と東京メトロの渋谷駅は東急管轄ですので多くが東急仕様になっています。実際に看板類などの案内サイン版、自動券売機、自動改札、自動放送などの大半が東急仕様になっています。もちろん電光掲示板も例外ではありません。
ただ、この電光掲示板仕様は東急で統一され表示の仕方も東急基準になっていますが、写真の場合3段目、つまり啓発案内や遅延情報を流す部分においては半蔵門線方面の2番線側はメトロ仕様に、中央林間方面の1番線は東急仕様になっています。
実際に遅延情報が流れているときに撮影した2枚です。まず1枚目では表記の仕方が全然異なるのがお判りでしょう。そして2枚目に至っては片方は遅延表示をし、もう片方は遅延表示をしないという状態になっています。
これは会社によって振り替え輸送などによって表示すべきかどうかを判断しており、今回の渋谷駅も管轄は東急であるものの渋谷から押上方面の電車と乗客はメトロのものでありメトロがその人たちに対して案内すべきことを案内できるようになっているのでしょう。
ちなにみにこのようなことは東横線のホームでも見られ、基本は東急仕様の電光掲示板でも遅延表示などはメトロ独自の表示になっています。
最後に東急管轄で多くのものが東急のもので統一されているのですが、最近設置されたホームドアはなぜかメトロ仕様のもの。どちらが発注したのかとかは私にはわからないのですが、なぜにこうなってしまったんですかね…(ちなみに東急のホームドアよりメトロのホームドアの方がデザイン性でガラス部が多いように思うので安全面での視認性はメトロの方が良さそうなのでこれでよかったのかもしれませんが…)
さて今回境界駅に着目して記事を書いてきました。境界駅ならではのところが多く、細かいところを見ていくととても面白いです。ぜひ電車に乗るときに会社を跨いで乗る場合はその会社を跨ぐ駅を少し注目してみたら新しい発見があるかもしれません。