おはようございます。
まず最初に言い訳させてください。今回記事に取り上げる渋谷駅は2020年5月25日、新宿と渋谷への用事があり、その合間に立ち寄ったのでほんの少しだけ撮影したものです。緊急事態宣言の解除前ではありますが、あまりにも用事の合間が暇すぎたので乗り換えのついでとして行きました。
渋谷駅は日本の中心地でありながらここ10年近くは大規模な再開発が行われており、使い慣れている人でも年に2,3回は階段などのルートが変わるために覚えられないという事態になってしまっています。
今回はそんな大規模な改良工事が行われている中でおそらくクライマックスとなる湘南新宿ライン・埼京線のホーム移設に関する話題です。
現在渋谷駅に乗り入れるJR東日本の路線は山手線と埼京線及び湘南新宿ラインですが、この2路線のホームは大きく離れています。どれぐらい離れているかというと、上の写真の案内図からもわかるように山手線のホームの先端からようやく湘南新宿ラインのホームがその先へ伸びているという形です。
山手線は11両、湘南新宿ラインは最長で15両なので単純計算で26両分もホームが伸びていることになります。ちなみに渋谷で有名な「ハチ公」は山手線の新宿より、写真で言う一番右側にあります。
なのでハチ公のあたりから埼京線や湘南新宿ラインに乗車しようと思うと山手線の長さ分、つまり電車11両分の距離を歩いてようやく一番ホームの先端部分にたどり着くというようになっています。
おかげで渋谷まで東急や井の頭線でやってきて湘南新宿ラインや埼京線に乗る場合はいったん乗り換えが楽な山手線に乗車し、恵比寿や新宿で乗り換えた方が便利だったりします。
それがこの6月よりホームが山手線の横に並び利便性がぐっとアップします。
現在よりもおよそ200mほども北に移設され、これまで山手線のホームの長さ分歩いていた移動が解消されます。
ではなぜ現在の渋谷駅はこんなにも離れているのでしょうか。
それはかつて地上にホームがあった東急東横線が影響しています。もともと湘南新宿ラインや埼京線の線路は山手貨物線であり旅客向けではなかったためにホームの設置がかなり後になってからでした。
そのため既に横浜方面へ路線を延ばし主要なターミナルとしていた東横線の渋谷駅が山手線のホームのそばに設置されており利便性が図られていました。そのために山手貨物線にホームを設置するスペースがなく仕方なく200mも南になる今の形で設置されました。
しかしその東急東横線も2013年に東京メトロ副都心線と相互乗り入れを開始し駅自体が地下へもぐりました。(それによって東横線から山手線などへの接続が不便になってしまったのはまた別のお話…)
渋谷の再開発はまさにこれから始まりました。東横線ホーム跡地を新たに商業施設のスペースとして活用することに。またスペースの確保が可能となったことからJRの湘南新宿ラインや埼京線のホームを山手線と並列させることになりました。
渋谷の再開発自体はこれから東急百貨店西館跡地にさらなる商業施設の建設が予定されているのでさらに2,3年しないと完成は見えてこないと思いますが、鉄道に関してはこの週末に行われる工事によっておよそ10年間のプロジェクトに終止符を打つことになるのではないでしょうか?
移設予定のホームはホームとして完成形に近くなっており、何事もなければ週末2日間の工事で切り替えができそうです。
渋谷駅の改札などもいつの間にか変化しており、ハチ公口が広くなっていたり昨年秋に開業したスクランブルスクエアへ直結するような改札が設けられていたりと多少はわかりやすい構造になるのではないかと思います。
また移設後のホームの横には東急がかつての東横線ホームのシンボルであったかまぼこ型の壁を再現しており、新しくなる渋谷駅にこれまでの思い出をしっかり残してくれています。
今回のホーム移設が席周辺の再開発の完成形ではまだありませんが、8割から9割ほどの完成を見るのではないでしょうか。
今後便利になる渋谷駅、あまり不要不急な外出はしないのでまた何かの用事ついでにはなると思いますが移設後の様子を見に行き記事にしていきたいです。
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