おはようございます。
日本の鉄道は今年で開業からちょうど150周年ということでJR東日本などが記念イベントを多く打ち出していますが、もともと鉄道の建設目的は大きく2つに分けられており、1つ目が各地方に点在する産業資材の調達や運搬に伴う鉄路の建設。
そして、もう1つが今でもごく当たり前の用途として利用されている観光目的のため。そして、古くからの観光地というと神社やお寺など古くから日本人の観光の目的地への輸送のために鉄道が建設されてきました。その典型的な例として挙げられるのが今回乗車する京急大師線。まさに京急のルーツともいえる路線です。
京急大師線は今現在の路線では京急川崎から川崎大師を通り小島新田までを結ぶ全長5km弱の短い路線です。今でこそ品川から三崎口・浦賀までの本線系統に比べるとかなり短い支線扱いですが、京急はまさにこの路線から始まったのです。京急の一番のルーツはこの大師線沿線にある川崎大師への観光客輸送が目的でした。
現在の京急川崎駅は本線が高架駅の2面4線の主要駅となっており、その大きなターミナルの地上の隅っこに大師線が発着する形になっています。基本的に10分間隔で4両編成の普通電車が行ったり来たりするちょっと都会のはずれののどかなローカル線。4両編成がメインの路線なのでやって来る車両もちょっと違った雰囲気であり、特に1500形の4両編成には界磁チョッパ制御車もいるのでVVVFがほとんどになってしまった京急の中でも異色の車両が楽しめる確率も比較的高かったりします。
川崎大師の駅前には京急発祥の地としての銅像や石碑がいくつか並んでおり、本当にここから始まったんだなというのがよくわかるのですが、なぜだかその歴史の中で見ると最近登場したばかりのマスコットキャラクターである「けいきゅん」の銅像があります。マスコットキャラクターの銅像ってなんかサイコパスを感じますね笑
そのほかにもこの大師線の見どころといえば途中駅の「大師橋駅」もその1つでしょうか。今回降りることはせずに終わってしまいましたが、この駅は最近地下化されたばかりの駅です。この駅、元々は「産業道路駅」という駅名でありましたが、地元民の要望などもあり、2020年3月に駅名が改称され今の駅名になりました。確かに「産業道路駅」というとちょっとどこの駅かわかりにくいところはありますが、ローカル線の雰囲気が合って面白いんですけどね。ちなみに、近くを走る鶴見線の駅には似たようなネーミングの「国道駅」もあるのですがあちらは変わらず、そして変わる気配もないですね。ちなみにこの大師橋駅、川崎市内では初めての地下駅らしいです。
そんな短区間でも面白いところがかなり詰まっている大師線の終点は小島新田駅。この駅は開業時から大きな変化はありませんが、かつてはここからさらに海沿いや工場への線路があったもののすべて廃止になっており、今では簡易的なプレハブ小屋のような駅舎が高速道路の下にぽつんと存在するようになっています。そんな小島新田駅を出て向かうは最後の未踏区間、品川~泉岳寺間です。
本来であれば一番最初に泉岳寺から三崎口を乗り通そうかと思ったのですが、朝に12連の快特があることを見つけてしまい、泉岳寺を後回しにしてしまいました。泉岳寺というと京急と都営の駅というイメージが強いですが、立派なお寺の名前からとっており、忠臣蔵でも登場するほど歴史があるお寺です。この泉岳寺周辺の地名は「高輪」となっており、まさにJRの高輪ゲートウェイ駅からも徒歩圏内となります。
さて、泉岳寺に到着し無事に京急線を全線踏破することができました。2,000円のフリーきっぷ片手に乗り通したわけですが、コスパはほかの鉄道会社のフリー切符に比べるとよくはありませんが、全線楽しむには十分でした。そして、通勤通学客も多い京急ですがいたるところに観光地があり、首都圏から日帰りでちょっと旅行行くにはもってこいの路線だと思います。そして、車両自体もオタク心をくすぐるようなものばかりなのでやはり人気が高いのもうなずけます。今回のシリーズはもう1回番外編みたいなのをやろうかと思いますが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。少しでも楽しんでいただけたのであれば、ぜひ下のバナーボタンもクリックしていただきブログのランキングにも協力いただけると嬉しいです。ありがとうございました!