おはようございます。
福岡はバスの街とよく言われたものですが、まさにその通りどこに行ってもバスを見かけるほどバスが走っています。特に西鉄バスは福岡市内を中心にとてつもない本数が走っており、これは初見の人ではとてもついていけないようなレベルの本数と系統ですごい複雑になっています。そんな西鉄バスの仕様な拠点となっている1つが大橋駅です。
大橋駅は西鉄バスだけでなく西鉄電車の天神大牟田線にとっても主要な駅となっていますが、西鉄バスにとっては非常に重要なターミナルとなっています。今回はそんな大橋駅を少しばかり除いていきたいと思います。まず簡単な説明ですが、大橋駅は福岡市南区に位置しており、西鉄天神大牟田線の西鉄福岡から4駅目に当たる駅となっています。
鉄道駅としては2面4線の待避可能な高架駅となっており、終日にわたって普通電車と優等種別の緩急接続が行われています。優等種別は急行、特急ともに停まる駅で全列車が停車する駅となっています。7,8年前までは特急通過駅でしたが、今ではかなり利用者も伸びており、特急停車駅の中でもそこそこ利用者が多い駅となっています。
駅の有効長は非常に長く、8両編成までが悠々と停まれるような長さになっています。現行ダイヤでは7両編成が最長なので、両端は若干持て余している部分があります。最近のトピックで行きますと、基本的にはこの2面4線のホームで緩急接続が行われていますが、2024年3月のダイヤ改正からは朝ラッシュ時に首都圏とかでおなじみの交互発車が行われるようになりました。福岡でこのような光景がみられるのも少し珍しいような気がします。
高架下となる部分はコンコースがコンパクトにあり、そのほかは商業施設となっています。飲食店から雑貨や、書店など幅広いお店が揃っており、この周辺に住んでいたら電車に乗るだけでなく買いものとしても利用できるようになっています。ちなみに、結構な規模間の駅のわりに、改札内のスペースはそこまで広くなく、屋内で見ると商業施設の中にある駅という感じがします。
そして何より注目ポイントは駅の東側にあるバスターミナル。ごく普通のロータリーが広がっており、そこにバスが集まってくるわけですが、ここは西鉄バスの決死の努力が詰まった運転ダイヤの運用がなされています。
福岡市は元からコンパクトな街ではありましたが、それでも郊外に出ると低く平べったい街が続くようになります。そして鉄道も通っていないため、市の中心から離れた場所から市の中心部までを結ぶバスが多く設定されるようになります。しかし、市中心部の渋滞が激しくなり、郊外から来たバスは中心部に近づくにつれて遅延が発生し、さらにその折り返しでも始発から遅延が発生するというバスの大きな弱点となるところが顕著に表れていました。
そこで西鉄バスは郊外から直接市中心部へのバスを廃止し、途中で結節点となるバス停を設けて、郊外⇔結節点のターミナル、結節点のターミナル⇔市中心部といった運行形態を分断することになりました。こうすることで多少遅延しても、ダイヤの乱れは拡大せずに済み、郊外に住んでいる方もスムーズな移動が実現しました。乗り換えという手間は増えるものの、思い切った手段を講ずることでバス移動のデメリットを最小限にとどめようと努めています。もちろんこれまで直通だったところが切られるわけで、乗るたびに運賃を払うバスですので、通常の運賃ですととんでもない高額になるので乗り継ぎ割引がちゃんと適用されます。
まさに大橋は郊外と市の中心部を結ぶ結節点のターミナルとなっているのです。鉄道にとってももちろん重要な駅であることは間違いないですが、西鉄にとってこの大橋はバスの方が重要度の高い拠点となっているのです。最近では福岡市南区の人口も増えつつあり今後さらなる賑わいを見せるかもしれません。そんな大橋駅、探ってみると結構面白かったです。