おはようございます。
東急大井町線、田園都市線との分岐点から二子玉川からJR京浜東北線・りんかい線との乗換駅である大井町まで結ぶ路線です。運転系統自体は田園都市線の溝の口~大井町が一般的で、朝と夜及び日中の一部列車が田園都市線の鷺沼や長津田・中央林間まで乗り入れます。
この大井町線は自由が丘で東横線と大岡山で目黒線と、旗の台で池上線と乗り換え可能で東急全体のバイパス路線的な役割を担っています。そして沿線もちょっと都心から離れた落ち着いたところとして人気もあるようでラッシュ時間帯はかなりの混雑路線となっており、2008年から急行運転が、2017年には急行が6両から7両へ増結されることになりました。
そんな大井町線は急行用の編成と各駅停車用の編成でくっきり分かれており、今回取り上げる急行用の車両には2007年に登場した6000系と2018年に登場した6020系で運用されています。
この2形式ですが6020系は完全に大井町線の増発用であり6000系を置き換えるという目的はなく2形式がずっと共通で運用が回されています。この2形式なんですが最近にしては珍しく(?)仕様があまり共通化されていないというのがあります。内装や旅客案内関連の装置は同時期製造の車両に合わせて6000系が5000系列と同等のもの、6020系が2020系と同等のものを採用しています。これについては旅客サービス向上の視点から当たり前のことではあると思います。
しかし同じ路線で共通運用にさせる場合、保守的な面から機器類こそ最新のものにしてもほかの編成と同じように検査などの行程を組めるように編成構成や大まかな部品の位置を統一したりすることが多いです。
それがこの6000系と6020系とても似てるようで編成構成が若干異なっているのです。上の画像が既存の6000系と6020系の編成構成です。6000系は2号車と3号車が単独電動車が続いていますが、6020系は2号車と3号車でデハユニットを組んでいるように見えます。現代の鉄道車両は統一化を図る面で6020系も2号車と3号車を単独ではにした方が作業を統一できて便利なように思います。
こうなった理由は2つ考えられます。まず1つ目は6000系が登場時6両編成だったということです。2008年運用開始時は6両編成で以下のような編成構成でした。それが2017年から2018年にかけて7連化される際に3号車が増結され4号車以下4連が1号車ずつずれる形になりました。そして新たに組み込まれたのが電動車であり、既存の2号車が単独電動車である以上ユニットにするにはそれなりの改造が必要であることから単独電動車が連続した形になったものと思われます。一方で6020系は新造時から7両編成ですので単独電動車が続く形ではなく見かけ上ユニットにした方がいいと判断されたのでしょう。
2つ目は6020系が厳密には全て準単独電動車ということです。各デハは単独ではになりえるような仕様で製造されています。これは6020系に限った話でなく田園都市線の2020系や目黒線の3020系も同様で編成組み換えも容易にできるようにという配慮があります。ただ、実際にはモーターは片方のデハに積ませて事実上のデハユニット、という形をとっているのです。なので6020系の2号車と3号車に関しては単独電動車のつながりではあるがモーターを集約している関係でユニット状態になっています。こういった意味では6000系の2号車3号車と6020系の2号車3号車はそこそこに近い関係であるということがわかると思います。(モーターを片方に集約している時点でかなり違ってきますが…)
6000系と6020系の異なるところを書いてきましたが、むしろ7両編成という以外同じところの方がないのではないでしょうか。6000系は東芝のVVVFを用いている一方で6020系は三菱製のSic素子を用いたVVVF、内装に関しても先述のように全く異なります。一緒のところの方が少ないような…
さて、すごい簡単で雑な記事でしたがいかがだったでしょうか?ここまで書いて思えば6000系と6020系の違いよりも6000系が単独電動車が続けて連結されていることの方が面白いなと思ってしまいました笑ちなみに目黒線の5080系や3000系も順当に8連化されるとすると、単独電動車が1編成に2両もつながれる可能性がありそれはそれで面白そうですね。
東急大井町線、現在は9000系と9020系、6000系と6020系のみで運用されており、比較的注目されず地味な存在ではありますが以前書いた9020系の話含めて奥の深い路線ではあると思うのでちょっと乗りに行ってみてはどうでしょうか。